2016年10月03日

佳水苑 ウエスティン都ホテル京都

夏の終わりに、京都東山に佇む、佳水苑(ウエスティン都ホテル)に訪れました。
いつかは訪れたいと思っていた所で、ようやく願いが叶いました。

都ホテルとしては、1900年に創業され、1960年村野藤吾の設計により現在のRCの本館が完成。
その後、スターウッド・ホテル&リゾートと提携し本館は大規模なリノベーションが行われています。

ホテルは傾斜地にあるため、佳水苑は本館7階と連絡しています。
戦後の数寄屋建築として有名ですが、和室の別館として造られ、ロビーと20の客室により構成されています。

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本館7階から、外部に出て佳水苑の門をくぐります。

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中庭が見えてきます。

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中庭を囲むように、ロビーと客室通路があります。

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佳水苑のエントランス

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開放的なロビー

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白砂に浮かぶ中庭の緑はひょうたんと徳利。
醍醐寺三宝院の庭を模して造られたそうです。

造られてから、五十数年が経過しているため宿泊施設としては最新とは言えません。
しかし、ここでの宿泊は他では得られない満足感があります。
細部からも建築家の並々ならぬ思いが伝わってきます。
夏の終わりに心地よい活力をいただきました。

佳水苑 都ホテル和室別館
設計:村野藤吾
竣工:1959年

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2015年11月12日

とこなめ陶の森 陶芸研究所

念願かない常滑の陶芸研究所(旧常滑市立陶芸研究所)を訪れました。
とこなめ陶の森資料館から歩いてすぐの所にあります。

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坂を上りながらアプローチします。
あいにくの曇り空。
淡い色調の外壁にもかかわらず、建物が浮き上がって見えます。

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深い軒(3.6m)のせいでしょうか。

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さらに近づくと、外壁の淡い紫のモザイクタイルがグラデーションに貼られていました。
軒先の部分は逆に下から上に濃くなっています。

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建物の上下端部が徐々に濃くなっている。
美しい日本画のように外観がくっきり浮き上がって見えます。

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床からはなれています。

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厚さ3mm程の鉄板?を3方上に、蹴込を下に折り曲げています。
十分な強度がありました。

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展示室の上部の壁は、細かい穴の開いた板に細い縦リブを付けているようです。
銀色に塗られ、軽やかな表現になっています。

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応接家具もデザインされています。

すぐれた建物は実際に見ると様々な発見がありますね!
建物はDOCOMOMO JAPAN に選定されました。
http://www.docomomojapan.com/

常滑市立陶芸研究所
設計 堀口捨巳
竣工 1961年

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2015年08月23日

グランドプリンスホテル広島

夏休みも終盤ですが、20、21日と広島を訪れました。
お昼にお好み焼きをいただき、午後厳島神社を見学。

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夕方宮島を背後に、高速フェリーで広島湾に立つホテルに向かいます。
所要時間は約25分。

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ホテルが近づいてきました。
陸と海の両方からアクセスができます。

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ホテルのメインロビー
オーバーフローの水盤、スパイラルのスロープ、華やかな天蓋。
宴会場、EVホール、廊下、客室といつた内部空間の隅々まで繊細なデザインが施されています。

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ホテル正面

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一階にはショップが並び、上層部は宴会施設のようです。
窓からは、おそらく広島湾が一望できそうです。

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客室には、海に向かって部屋いっぱいの大きな窓があります。
構造の柱や梁の部分も、さりげなくデザインされていました。
細部まで、気品のある空間に感銘をうけました。

グランドプリンスホテル広島
設計 池原義郎
竣工 1994年


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2015年03月31日

ホテルオークラ別館

引き続き別館になります。
(本館は前日のブログをご覧ください。)

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本館車寄せから道路をはさんで別館が見えます。
このあたりは、アメリカ大使館や霊南坂教会があり都心でありながら明るく静かな環境です。

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本館と別館は、地下の連絡通路でつながっています。
連絡通路とはいえ、モザイクタイルの壁画でしっかり演出されています。

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別館のエントランスロビーの正面に棟方志功による壁画のある空間があります。
そういえば、倉敷国際ホテルのロビーにも棟方志功の壁画があったのを思い出しました。

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そこから少し先に、メインロビーがあります。
やはりこちらも、少し床を下げ、障子を設え落ち着いた空間になっています。
エントランスやフロントと少し距離をおいているのでとても静かです。
本館メインロビーの椅子は5脚でしたが、こちらは六脚でした。

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別館から本館を見る。
なまこ壁や菱くずしの意匠が和を感じさせます。
夜は、各階の外壁がライトアップされてとても美し景観になっていました。

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客室のベッドの上には、一人ひとつずつ鶴と亀の折り紙が置かれていました。
また、客室には、ホテルの施設を紹介する解説付きの写真集もありました。

今回このホテルに宿泊し、著名な外国人による保存運動がなされているのもうなづけました。 
建築は他の芸術とは違い、壊されてしまうとそこに刻まれた記憶も急速に失うことになります。経済の論理が強すぎると古いものが消え去り、新しい建物ばかりでうすっぺらな街になります。
都市は過去の積み重ねの上にあるということ忘れずにいたいものです。

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2015年03月30日

ホテルオークラ本館

先週の金曜日になりますが、ホテルオークラ東京に行きました。
それ相応の人が泊るところだと思っていましたので、これまでは遠くから眺めるだけでしたが、まもなく建替えと聞き宿泊することにしました。交通費+宿泊のセットで低料金になり、しかも本館に宿泊できたのは幸いでした。

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正面玄関からホテルに入ると照度を抑えた落着いた空間になり、奥にメインロビーが見えます。

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4段床を下げたメインロビー。とても静かです。
当時の状態が良く保たれ、50年前にタイムスリップしたかのようです。
東側に開口があるため、午後はより落ち着いた空間になります。

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象徴的に使われている灯具“オークラ・ランターン”
写真正面には西陣で織り上げられた屏風形の装飾壁とその下の多胡石の壁が見えます。

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梅花の形を描く円卓と5脚の椅子

建築家谷口吉郎、芸術家溝口三郎、作庭師岩城亘太郎らにより、和の意匠が展開されています。
そこからは、最高のものを造ろうという意気込みが伝わってきます。

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フロントの天井

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宴会場ロビーの壁

他にも、茶室聴竹庵、曲水庭、エレベーター扉、クロスやタイル、照明器具など見どころ満載です。

別館は次回投稿いたします。

posted by TM at 00:56| Comment(0) | 建築